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自己啓発セミナーに行ってきました。

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2022年9月29日

 先般、自己啓発セミナーに行ってきました。そのセミナーの内容は「部下を使う上で必要なこと」「己を磨くには」「上司への説得術」などでしたが、なかなか有意義でしたので、一旦、特別養護老人ホームや介護保険制度などに関する説明を離れ、このセミナーの概要を報告します。

1 部下を使う上での必要なこと
 まず、部下を使う上で必要なことの第一は、大日本帝国海軍連合艦隊司令長官・山本五十六が言っていた「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かず」だそうです。その内容は、実際に手本を見せたうえで言葉で説明する。そして、実際にやらせてみて、できた場合にはきちんと褒めてあげる。そうすることで、部下は自信を持ち、次は独力で進めるようになる。できなかった場合には部下と話し合い、部下の自発的な意見に傾聴して任せるそうです。
 そして、第二は、「疑わば用うるなかれ、用いては疑うなかれ」ですね。信頼のおけない部下は初めから登用しない、これはと見込んで登用したら、とことん信頼して使うことだそうです。しかし、現実は、部下を登用しても、信頼して仕事を任せられない。部下は信頼されていないとわかれば、萎縮し実力の半分も出しきれないという悪循環に陥ってしまう例が多いですね。私自身も反省する点が多いです。
 いずれにしても、部下がやる気を起こしてくれるよう、己を磨いておくことが必要なので、結局のところ自己研鑽が求められます。

2 己を磨くには
 では、己を磨くには、修己治人が重要だそうです。この修己治人とは、学問や道徳など、様々な知識を修めて高い徳を持ち、まず自分という人間を作り上げることです。己を修めないで人を指導することは困難ですよね。当たり前といえばそれまでなのですが、さらに、実際の行動や実践を通して、知識や精神を磨くことで、毎日の仕事のなかで自分を鍛える「事上磨錬」が重要とのことです。中国・明代の王陽明の『伝習録』の中に「知は行の始めなり。行は知の成るなり」という言葉があって、知を得た人はその知を行に移し、知と行とが一体になる「知行合一」的な行動をすることによって本物になるのです。

3 上司への説得術
 さらに、上司への説得術の話が面白かったです。中国・戦国時代(漫画の「キングダム」の時代ですね。)に活躍した韓非子が述べた君主への説得の極意は、①相手の心を読みとること、②相手の信頼をかちうること、③相手の気持に逆らわないこと、④自分の立場や情況を考えること、⑤相手の急所に触れないことだそうです。また、中国・春秋時代の孔子は、上の者に仕えるにあたり、やってはいけないこととして、①言未及之而言(相手(上の者)が聞きもしないのにこちらからしゃしゃり出て言うこと。)、②言及之而不言(相手(上の者)が聞いても答えない。)、③未見顔色而言(相手(上の者)の顔色を見ないで言う。)を述べています。君主に逆らえば首が飛ぶ当時と現代とは異なりますが、上司への説得術についての本質は同じだと思います。
 これまでの私の反省としては、①上司の信頼を得ていない状態で諌言したり、②聞かれもしないのに話したり、③質問にまともに答えなかったり、④時間優先で上司の顔色を見ないで意見を述べたりしていました。もっと若い時期に、韓非子や孔子の教えに接しておけばよかったと後悔しています。

4 最後に
 薪(柴)を背負って本を読む少年像で有名な二宮尊徳は、「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である。」との言葉を残しています。
 特別養護老人ホーム櫻ホーム西神は、社会福祉法人桜谷福祉会が経営していますが、社会福祉法人は、「公共性」「非営利性」「安定性」を特徴としています。しかし、社会福祉法人には、「非営利性」はあるものの「公共性」「安定性」を維持するため、人件費、事業費、借入金の償還、修繕費、建て替え費用の積立金などを賄うため、一定の収益を上げる必要があります。二宮尊徳の「経済なき道徳は寝言である。」にならないよう、これからの厳しい時代を乗り切れるよう、今後とも自己研鑽に励みたいと思います。

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